plex的Dream雑記跡地

廃墟だよ!

『こんな夢を見た』

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第1話「日照り雨」

「他人が見た夢の話を長々と聞かされる」…
考えただけでも身の毛もよだつような恐ろしく不毛で退屈な出来事である。
誰もがそんな時間の過ごし方は避けたいと強く願うであろう。

今日はそんな素敵なひとときを、うっかりここを訪れてしまった不運な人達にプレゼントしようではないか。
「続きを読む」を開けられるのは「覚悟」のある者だけだ

第2話「桃畑」

その日午前中、小生は在宅で仕事をしながら首をかしげていた。
妙に身体がだるく感じ、頭痛も激しい。過敏性腸症候群により慌ててトイレに2度ほど駆け込む羽目になったが、これはいつも通りなので何ら問題は無い。しかし、やはり体調が思わしくなかったために、12時になった瞬間に昼飯も摂らずに「5秒だけ、5秒だけ寝かせて」と呻きながらロフトベッドに移動したのであった。

ベッドに横たわった瞬間に意識は落ち、そのまま熟睡できずに謎の悪夢に苛まれて跳ね起きる羽目になったのだが、目が覚めて呼吸を落ち着けてから考えてみると内容はそんなに恐ろしい物では無かった。それより恐ろしかったのは、時計の針が14時を少し回った時間を指し示していることであった。

第3話「雪あらし」

小生は気付いた。普段は夢の内容など目覚めた瞬間に雲散霧消するのに、今回は妙に鮮明に覚えていたのである。しかし、ディティールがどんどん失われていくような感覚があったためなんとなくもったいなく感じてしまい、急いでiPhoneのメモを開いて夢の内容を記録することにした。どうしようも無く無為な時間の過ごし方である。
しかも在宅でのリモートワークとはいえ就業時間内である。が、仕事は終了時間を遅らせて調整すれば良い。

記録を終えた瞬間、小生の頭の中からこんな会話が聞こえた気がした。
我が心の内に棲まう悪魔「これをネットの大海原に放流して誰かの時間を無駄に食い潰してやろうぜ」
我が心の内に棲まう天使「いいねそれ。無為な時間を過ごしてしまった鬱憤をはらそうぜ」
我が心の内に棲まうコンバット越前「せっかくだから、俺はこの赤の注釈を入れるぜ」

夢なので当然現実と食い違う点が多々有ったし、メモにまとめながら思わず口をついたツッコミもあったが、小生は上から来る敵に気を付けつつそれらについて追記して、長らく放置している廃墟ブログにまとめることにしたのであった。

第4話「トンネル」

時代は20年以上前、小生が大学1年生の夏。
前期の単位を完璧に取得(史実と異なる)して暇を持て余した小生は、クルーザー型の黒い大型バイク、おそらく響鬼の愛車であったワルキューレ ルーン(当時も今も所有していないし、そもそも当時は大型自動二輪免許どころか、普通免許も原付免許すらも所持していない)に跨がり、遠路はるばる愛知県長久手市(夢の中では「市に昇格したから鼻高々だがね」みたいなことを思っていたが、当時はまだ町)にある杁ヶ池公園裏手の実家(そこに住んでいた事実は無い)に久し振りに顔を出しに行く事に決めたのであった。
鞄の中にはナイフとランプしか入っていないが、きっとなんとかなるだろう。

浜名湖SAで一度休みを入れつつ半日以上走り続けて、夕方前にようやく実家に到着した(ちなみに名古屋市外に住んだことは一度も無い)
挨拶もそこそこに庭で小生との再開を喜ぶ大型犬(これまで犬を飼ったこと無い)をめっためたに撫で繰りまわした。犬の嬌声で気付いて出てきた親父(知らない人)が再会を祝すために差し出して来たキンキンに冷えたビールで二人乾杯した(成人するまで飲酒経験無し)。半日以上炎天下を走ってきた体に染み渡るような美味さ(ビールを美味しく感じるようになったのは25歳頃から)である。天国かここは。
10年ぶりの再会(半年でなく?)に積もる話もあり、冷えたビールをしこたま飲みながら親父(知らない人)と二人で長く語り合った(そもそも当時は両親と非常に折り合いが悪く、顔を合わせることすら避けていた)

第5話「鴉」

日も落ちてから夕食の話になる。
アポ無しで来た小生の分は当然準備されていないため、家族で伏見(京都でなく名古屋の伏見ね)まで出掛けて外食するということで話がまとまった(伏見はオフィス街なので、なぜ伏見をチョイスしたか全く謎)
早速親父のクラウン(クラウンを所有していたことはない)に家族8人(多過ぎるし、全員全く知らない人)で乗り込んで東山通をひたすら西へ進む(なぜか反対方向にある愛・地球博記念公園の観覧車の前を通過したが、愛・地球博開催前である)

ふと運転中の親父(知らない人だし飲酒運転だね)から「末盛通2交差点のMacintosh専門店(無い)に寄ってから行くか?」と尋ねられるが、予約(してない)の時間に遅れるからやめようと応えて名残惜しそうにMacintosh専門店を眺めながらスルーしてさらに西へ。

第6話「赤冨士」

広小路通が北方向にぐぐっと大きく湾曲している辺り(広小路通りは基本的にひたすら東西ほぼ真っ直ぐ)の繁華街(無い)で車を停め、大通りに面したmomo21という若者でごった返す商業ビル(無い)に家族4人(知らん間にだいぶ減ったなあ…と言うかメンツが私と妻氏と上の子氏と下の子氏に変わっている)で入る。

昼飯時(夕方じゃなくなってる)だから35階(そんな高いビル名古屋にあれせん)のレストランフロアにでも行こうかと提案したが、フロアガイドで地下一階にマニアがよだれをたらして喜ぶタイプの店(ジャンル・詳細不明)を発見してしまい、寄り道するために一同興奮しながら下りエスカレーターへ。

コンビニの半分程度の店舗面積にぎっしりとマニア垂涎の品(ジャンル・詳細不明)が並び、家族それぞれがそれぞれの好きな物が集まっているコーナーで商品をディグるのに夢中になる。ここで家族全員を見失う(いつのまにかCostcoのような広い店舗にいる)

第7話「鬼哭」

私は過敏性腸症候群なので(当時は発症していない)急にトイレに行かねばならぬのっぴきならない事情が生じ、慌てて店の裏口から飛び出してクリスタル広場(栄に飛んだ)脇のトイレに移動。しかしもっと綺麗でウォシュレット完備のトイレが良いのでとっさに松坂屋名古屋店まで移動しようと考え、「至川崎」と書かれた出口から地上に向かう。

5分かけて薄暗く長いトンネルを抜けると、そこは川崎であった。
「しまった、神奈川には松坂屋名古屋店は無いぞ!」と気付き(冷静に当たり前)引き返そうとするが、先ほど出て来たはずの階段に辿り着けない。
「せや、Googleマップや!」と懐から携帯電話を取り出してパカッと開ける(当時はDENSOのストレート端末を愛用していましたねえ。まめぞう懐かしい)となんと圏外。途方に暮れて道ばたに座り込む(のっぴきならない事情のことはもう忘れた)

第8話「水車のある村」

「このままでは今夜のなるほど!ザ・ワールド(懐かしい)に間に合わない!」と立ち上がって国道1号線を西に向かって歩き始める小生。懐に隠し持っている種籾(ナイフとランプが詰め込まれた鞄は記憶の彼方)を狙って絶え間なく襲い来る暴漢を次から次へと倒しながら(川崎をなんだと思っているんだね君は!)1時間以上歩いたのに全然名古屋に辿り着けない(スケール狂ってる)ので心がポッキリ折れ、「仕方ない、こうなったら川崎に職を求めて骨を埋めるしかない…」と諦めてドヤ街(川崎をなんだと思っているんだね君は!)目指して消えていく小生の後ろ姿を見送る小生であった(?)。巨大な夕日で逆光になったその後ろ姿はとても哀しそうであった、と今でも言い伝えられています(?)

その後も寄せ場や現場に次々と襲い来る暴漢(川崎をなんだと思っているんだね君は!)を次から次へと倒したり銀行強盗現場に遭遇して犯人に脅されて逃亡する車の運転を任され(川崎をなんだと思っているんだね君は!)たり、根城にしていたドヤ(川崎をなんだと思っているんだね君は!)が全焼したりといったハプニングがあったが、これは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう。
結局名古屋に帰り着くことなく目が覚めた。